MR(医薬情報担当者)からマーケティング職にキャリアチェンジしたサラリーマンの
コータローです。
私は約10年のMR経験の中で4年ほど血液がん領域を担当していました。
血液内科医師は厚労省のデータを見ても約30万人中2000人と非常に少ないのですが、グリベック、リツキサン等、分子標的治療薬の先駆けの分野であり、一人当たりが生み出す処方金額は他科とは比べものになりません。
研究も盛んで製薬メーカー各社も開発費を多く掛けている領域であります。
そのような背景もあり、血液がん領域MRは市場価値も高くなっています。
ただし、専門性が高い領域であるため、継続的な勉強も当然求められます。
前置きが長くなってしまいましたが、そんな血液がん領域MRになるとき、もしくは目指すときに最初に勉強すべきコンテンツをご紹介させて頂きます。
<こんな人に見てもらいたい>
- 血液がん領域MRになりたい
- 新たに血液がん領域を担当することになった
それでは結論をお伝えします。
動画配信で学ぶ もっと知ってほしい血液のがんのこと
(作成:佐賀大学医学部 血液・呼吸器・腫瘍内科、NPO法人キャンサーネットジャパン)
※本来は患者さんやそのご家族向けのモノであることはご了承ください。
私自身も研修に入る前にこの動画を見たのですが、もの凄くわかりやすくて、興奮気味に前のめりになって勉強していたことを覚えています。
正直この内容を正しく理解できれば必要な知識の8割以上カバーできます。
残り2割の細かい部分を自社製品に合わせて勉強すれば相当なレベルの血液がんMRと言えるでしょう。
その中でも特にしっかり見てほしいのは「No.1血液とは?どうして血液がんになるの?」です。
これを見て私が感じたことは、本当に頭の良い人はあくまで伝わることを目的に相手のレベルに合わせて言葉を選べる人なのだな、ということです。
これはその後のMR活動にも大きく生かすことができたので、その点でも感謝しかありません。
ちなみにその演者は血液領域で超有名人の佐賀大学医学部 血液・呼吸器・腫瘍内科教授の木村晋也先生です。
名前を出すのも恐れ多いですが。
この動画から学ぶべきコト
私はこの動画によって血液の知識だけでなく、プレゼンテーションの極意を学ぶことができたと感じています。
では、なぜそこまでわかりやすかったのか。
それは「知っていることから知らないこと」の順番で常に理解を促してくれたからだと思っています。
木村先生のお話を聞いていると、血液のことを説明する際に「血液の成分は」から始まらず、「まず血液はどこで、どのように作られるのか勉強しましょう」から始まり、そして一般人にとって最も馴染みのある腕から採血する画像を出します。
これだけでも一般人からすると理解度は格段に上がります。
そして採血した後の血液も遠心機で分離させるというプロセスまであえて伝えることで途切れることなく、理解が進むように話が展開されていきます。
その後細かい点の説明はほどほどにして、それでは血液はどこから作られているのでしょうか、と本題に入っていきます。
勉強しようと思っていても知らないキーワードが出てきた時点で理解が止まってしまい、結局わからないままという経験はありませんか?
そのような場面は少なくないと思うのですが、木村先生のお話はそれを上手く回避しています。
このスキルはMRや営業が説明をする際にも同様のことが言えますよね。
MRが必死にディテールしていても医師がそもそも知らない、興味のない領域の話からスタートすると印象に残ることはありません。
これ以外にもこの動画には多くのスキルが散りばめられていますので、血液がんの勉強と合わせてそのような目線で勉強してみても面白いと思います。
ということで、今回は「血液がん領域MRになるとき最初にすべき勉強はコレで決まり」というテーマでお話ししてきました。
- 動画配信で学ぶ もっと知ってほしい血液のがんのこと
(作成:佐賀大学医学部 血液・呼吸器・腫瘍内科、NPO法人キャンサーネットジャパン)
※本来は患者さんやそのご家族向けのモノであることはご了承ください。
オンコロジーMR、ヘマトロジーMRというと最新の論文を知っていることがなにより重要と思われがちですが、私はやはり基本を理解することが最重要と捉えています。
また、血液内科領域でMRをするのであれば自社製品の領域だけでなく、血液内科医が診る疾患を幅広く理解しておくことがおススメです。
そんなときにもこの動画は強い味方になりますので、必修科目として勉強してみてはいかがでしょうか。
それでは、最後までご覧頂きました皆さま、ありがとうございました。
引き続きよろしくお願いします。
コータロー
コメント